書評

親ガチャ?不都合な事実?遺伝が理由? 言ってはいけない 残酷すぎる真実 書評

今回は「言ってはいけない 残酷すぎる真実」をご紹介いたします。

この本の一つの結論です。

全ては遺伝する

だから、遺伝を知り、受け入れたうえで、対策と活かす手段を探して生きるべきだ。

とあります。

あまりにも、身も蓋もありませんが

親ガチャといっている人に読んでいただきたい本かもしれないと

思わされる内容でした。

この本以外にも以下の書評を書いております。

よろしくお願いいたします。

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ご一読いただければ、幸いです。

目次

作者紹介

橘 玲 氏

 

この本について

この本のポイントを書く前に、この本の書き出しが非常に興味深いです。

「最初に断っておくがこれは不愉快な本だ

だから、気分良く1日終わりたい人は

読むのをやめたほうがいい

だったらなぜこの本を書いたのか

それは世の中に必要だから」

世の中には、

耳沢のより言葉が躍り

見たいものだけ見る

聞きたいものだけ見る

知りたいことだけ知る

そんな世の中に対して一石を投じる内容です。

 

さらに、これは

人は幸福になるために生きているけれど

幸福になるようにデザインされているわけではない

人は神が作りしものと定義されてきましたが、昨今科学や技術などの発展により

人は進化の果ての姿と定義されています。

様々な進化論が言われている中で、

今はこう言われているそうです。

人は

体だけでなく、人の心も進化によってデザインされた

これは、

私たちの喜び、悲しみ、愛憎は

すべて進化の枠組みで説明できるそうです。

世の中のあらゆる出来事ですら、進化論で語ることができるそうです。

 

この本は

進化論という科学を用いて

世の中の様々なことについて

残酷すぎる事実が書かれています。

 

そして

どんなに残酷であろうと

どんなに都合が悪かろうと

真実を真実として認識し

そこから始めないと

正しい一歩を踏み出すことはできない

と書かれている、本になります。

 

この本は2017年新書対象を受賞した名著になります。

書評

それでは、この本からポイントをいくつかご紹介いたします。

努力は遺伝に勝てるのか

親から子へ、外見や性格が遺伝することは昔から知られています。

背の高い親の子が長身なのは当たり前

せっかちな子供の親をみるとやはりせっかちであるということはよくある話です。

 

ただ、このような遺伝で当たり前で起きていることですが、

以下の文書の内容は違和感を覚える人もいると思います。

 

メンヘラな親からはメンヘラな子供が生まれる

太った親からは太った子供が生まれる

 

これは、同じ遺伝ということにそって作った文書ですが、

上と下の文書では大きく違うことを思うと思います。

実はこの違和感ともいうべきものが

我々の

暗黙の規範に基づくものからきているのです。

これは、

痩せている人のほうがかっこいい

明るい性格のほうが素晴らしい

という規範が上下の文書の差を表しています。

 

これは逆にいうと

太っている人はカッコ悪く

暗い子供は問題があるということを肯定しているとも取れます。

 

そして、何より

この規範からの逸脱は

遺伝のせいにしてはならない

ということ考えを持っているはずです。

 

これは、たとえ遺伝であっても、生活環境や本人の努力により

それを変えることができる

決して遺伝のせいにしてはならない

と考え生きています。

 

ところが、これには残酷な事実があり

太っている人には痩せろという社会的圧力が

暗い子供には明るくなれという教育的圧力

がかかっており

家族や友人の善意の励ましが

痩せられず苦労している人や

明るくなれずに苦しんでいる人に

これ以上ないほど深く傷つけることになるのです。

 

これが残酷な事実を示しており

一般的にネガティブなものも同様に遺伝をするのです。

背の高い親から背の高い子供が生まれるように

ネガティブな内容も遺伝する。

これは背が低い親から背が低い子供が生まれる

このような残酷な事実があります。

 

このようなネガティブな話の中で暗黙のうちに必ず避けられている絶対的なことが1つあります。

それは

知能です。

遺伝学的にいうと

論理的な推論力の遺伝する確率は68%

一般的なIQの遺伝する確率は77%

と決して少なくない確率で遺伝が起こるのです。

これは頭の良し悪しの80%は遺伝で説明できてしまうのです。

そして、痩せられない子供、暗い子供も必ず、遺伝してそれに苦しんでいる子供がいることも事実なのです。

ただ、現在の教育環境はそれを認めません。

あくまでも知能とは、生活環境、本人の努力によるものということになります。

勉強できないのはあくまでも本人の問題なのです。

一言でいえば、おまえが悪い

の言葉で片付けられてしまうのです。

だから、不登校も学級崩壊が起こるのも、

実はうなづけるような状況なのです。

 

そして、実は背の高さや外見だけでなく、知能も遺伝すること

外見が遺伝する以上、知能も、依存症も何もかも遺伝すると考えるべき

犯罪や精神疾患も遺伝すると考えるべきです。

 

犯罪や精神疾患も遺伝するというのは

おかしいという意見もあると思います。

ただ、これは、海外では圧倒的多数の意見であり

日本では、テレビでこのような発言をすれば顰蹙を買いますが、

海外ではむしろ当たり前の事実として受け止められているのです。

 

ちなみに遺伝の中でも、最も大きいの音楽の才能の遺伝です。

これは92%の確率で遺伝するそうです。

親を見れば、音楽家になれるかどうかはわかるといわれるほどだそうです。

ちなみに身長は66%、体重は74%遺伝します。

身長より体重は遺伝が高いのです。

 

遺伝学の権威の一人

安藤氏はこう言っています。

全ての能力は遺伝する

肥満とか指紋とか身長が遺伝するように

知能や性格や能力も遺伝するのです。

とのことです。

これは、日本ではありえないことですが、海外では専門書になればなるほど

遺伝は残酷です。

結果、努力は遺伝には勝てないのです。

 

ただし、これは、見方を変えれば、受け止め方を変えれば、

大きなメリットになります。

例えば、

アルコール依存症の予防も遺伝を調べればわかるため、対処が取れます。

たとえば、自分は遺伝的に酒が飲めないということであれば、酒を無理やり進めることを止めることができるかもしれません。

将来の進路の決定も遺伝という要素を入れることができます。先ほどの音楽の才能をみると、自分の才能をきちんと知ることで、より結果の出せる世界で活躍ができるかもしれません。

メンタルの弱さも遺伝であれば、その疾患の予防ができるはずです。例えば、自分の家系は糖尿病である、がん疾患になりやすいということがあれば、ひょっとしたら対策が取れるかもしれません。

このように遺伝というものを正しく知ることであなたの生活を良くすることは可能なのです。これも事実であり現実です。

遺伝子は可能性を狭めるものではありません。

あなたが得意な分野、向いている分野を決めるだけです。

まとめ

この本によれば、多くのことが遺伝することが分かります。

外見や性格が遺伝するようにすべての能力は遺伝する

この残酷な真実を受け入れたうえでどう生きるかを考えましょう。

 

このような残酷な話はごく一部ですが、

このような事実を伝えてくれるのがこの本です。

また、この本はとても多くの人の関心を集め、

売れたため実は続編があります。

 

もし、興味がある方は下の欄にリンクを張っておきますので、

購読してみてください。

より多くの真実に出会えるかもしれません

それでは

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