今回は「嫌われる勇気」をご紹介いたします。
あなたは、このコロナ禍に対応ができていますか?
新しい仕事の仕方から、新たな人間関係に悩んでいませんか?
この本にはこの正解はないかもしれません。
ただ、あなたが幸せに生きるための手段が書かれています。
嫌われる勇気と書かれたこの本を今改めて、読んでもらい
この先の見えない世の中において、あなたの生き方を見つめなおしてみてください。
ちなみに、この本には、
人間が抱える悩みの原因を知ることができ、人生を変える手がかりをえることができると思います。
目次
作者
岸見一郎 氏
日本アドラー心理学会認定カウンセラーであり、顧問哲学者。
精力的にアドラー心理学や古代哲学・公園活動を行っている方です。
古賀史健 氏
ビジネス書やノンフィクションで、
数多くのベストセラーを手掛ける、フリーランスライターの方です。
この本の要約
この本は、フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称される、
アルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)を、
「青年と哲人の対話篇」という物語形式を用いてまとめた一冊になります。
アメリカで絶大な支持を誇るアドラー心理学は、
「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、
きわめてシンプルかつ具体的な”答え”を提示します。
この世界のひとつの真理とも言うべき、アドラーの思想を知って、
あなたの人生を変えましょう・・・変わるといいなあ
本の各章
第1夜トラウマを否定せよ(知られざる「第三の巨頭」;なぜ「人は変われる」なのかほか);
第2夜すべての悩みは対人関係(なぜ自分のことが嫌いなのか;すべての悩みは「対人関係の悩み」であるほか);
第3夜他者の課題を切り捨てる(承認欲求を否定する;「あの人」の期待を満たすために生きてはいけないほか);
第4夜世界の中心はどこにあるか(個人心理学と全体論;対人関係のゴールは「共同体感覚」ほか);
第5夜「いま、ここ」を真剣に生きる(過剰な自意識が、自分にブレーキをかける;自己肯定ではなく、自己受容ほか)
書評
さて、この本の結論ですが、
上の本の内容の各章にありますが、
1、人は変わることができる。
2、全ての悩みは対人関係
3、人の期待に応える必要はない
4、人間関係とは、共同体感覚で理解できる
5、自分を肯定するのではなく、自らを受け入れること、そして、自由になるために嫌われること
この5つがこの本の結論になります。
以下5つの部分を私なりに解説をしてみたいと思います。
1、人は変わることができる。
この本は青年と哲人の対話という物語形式で書かれています。
青年は哲人が語る
人は変われる、世界はシンプルである
だれもが幸せになれる
この考えを否定します。
しかし、哲人は人はひとりの例外もなく、いまこの瞬間から変わることができるといいます。
とはいえ、人は変わろうとしても変われません。
アドラー心理学ではこれを原因論で考えるからだと説きます。
あくまでも原因論ではなく、目的論で考えようといいます。
ちなみに
原因論とは過去の原因から考えること
目的論とは今の目的から考えること
・これは以下のたとえをされています。
不安症で外に出られないという人は
不安だから外に出られないのではなく
外に出たくないから不安をつくり出している
と例えます。
あくまでも外に出たくないという目的があり、
そのために不安を自ら作り出しているというのがこの目的論です。
人は目的論から考えることで変わることができると説きます。
2、人の悩みは対人関係
この本では人の悩みは対人関係の悩みであると説きます。
個人だけで完結する悩み、いわゆる内面の悩みなどというものは存在しません。
どんな種類の悩みであれ、そこに必ず他者の影が存在しています。
この本では、その答えは劣等感にあるとときます。
劣等感とは他人に対して劣っているという考え、感情のことです。
ただ、これは客観的な事実ではなく、主観的な解釈でしかない
例えば、
身長が低いという悩み
身長とは、客観的に測定された数字であり、そこに劣等生を感じてしまうのは、他社との比較、つまり、対人関係の中で生まれた、主観的な劣等感があるから
本人がその身長にどのような意味づけをするか、価値を付けるかできまるといいます。
悩みとは、他者との比較つまり対人関係から生まれている。と説きます。
3、人の期待に応える必要はない、悩みを払拭するには人は人と考える。
悩みは対人関係につながると上でわかってきました。
ではどう解決するか?
これは課題の分離ということを行います。
自分の課題と他者の課題とを分離していくこと。
これは誰の課題なのか?という視点で、自分と相手の課題を分け
他者の課題に踏み込まないことで、人間関係のトラブルを防ぐことができます。
対人関係のトラブルは、実は、他者の問題に土足で踏み入るから発生するとこの本では言います。
例えば
子供が勉強をしないという問題があったとしましょう。
これは、勉強をしないことで、授業に追いつけなくなるといった子供の課題であり、親の課題ではない
勉強しなさいと親が叱っても、子供は反発します。
親は一生懸命援助はできても、その先に踏み込んではいけない
このことから、人間関係を良好にしたければ、人は人と課題を分離することが必要不可欠なのです。
4、人間関係とは、共同体感覚で理解できる
悩みの解決は課題の分離がポイントであることが分かりました。
この章では、その課題の分離は序章にすぎず、答えは共同体感覚にあると説きます。
共同体感覚とはなにか
これは、他者を仲間だとみなし、そこに自分の居場所があると感じられること
アドラーのいう共同体とは
国家や人間を包括したすべて、
時間軸においては、過去から未来、
さらに動植物や無生物までも含まれたすべてを指します。
このすべてとは、一番小さい単位で考えると私とあなたです。
このわたしとあなたを起点に、自己への執着から他者への関心へと切り替える
他者への関心を持つと、自分の居場所を感じられるので、共同体感覚を得ることができます。
5、自分を肯定するのではなく、自らを受け入れること、そして自由になるために嫌われること
ところで、この本のタイトルの嫌われる勇気について、ここまで一切触れてきませんでした。
いままでの1~4の考えを理解してもらった上で、
改めて、人間関係について、考えたときに
この嫌われる勇気を持つことで、対人関係を一気に軽いものへと変えることができる。
と書かれています。
なぜ、そう考えることができるのか、
これは、自由を知るからです。
ちなみに、この自由とは、学校や会社から自由になるという意味ではありません。
本当の自由を獲得するためには、他者の評価を気にせず、他者から嫌われることを恐れず
承認されないかも知れないというコストを支払うこと
つまり、嫌われる勇気をもつことで、自由に生きることができるということです。
嫌われる勇気をもつこととは
対人関係の悩みから解放され、幸せになることの手段の一つです。
まとめ
この本のポイントを私なりにまとめると
変わるためには、目的論で考えること
悩みは人間関係から生まれるということをきちんと認識しましょう。
そして人間関係を良くしたければまず課題の分離をすること、だれの課題ですか?
そのうえで、自分から他人へと関心を向けましょう。
最後にもし、自由を獲得したければ、嫌われましょう。
という内容になります。
大分乱暴な解釈をしてしまいましたが、
上記が私のこの本を読んで理解したことです。
最後に嫌われる覚悟を持つことで、
あなたは、自由に生きることができる
これを肝に銘じて、
一個一個試してみてください。
きっとあなたの人生は変わるはずです。
それでは