書評

行動経済学 ベストセラー 予想どおりに不合理 行動経済学が明かすあなたがそれを選ぶわけ 書評

今回は「予想どおりに不合理 行動経済学が明かすあなたがそれを選ぶわけ」をご紹介いたします。

マニュアル通りにやっているのになぜ売れない!!

行動計画を作ったのに、なぜできない!!

あなたが悩む人間の不合理について

教えてくれる本になります。

 

この答えは
人間が不合理な生き物だからです。
なので、行動経済学をこの機会に学んで、ビジネスで活かす方法を探してみませんか?

 

目次

作者紹介

ダン・アリエリー 氏

デューク大学教授、MITのメディアラボの客員教授

行動経済学の第1人者

 

この本の書評

この本から、4つのポイントを紹介いたします。

その前に行動経済学について簡単な解説・・・

行動経済学とは経済学では説明できない人間の不合理さを、人間行動を観察することで説明しようとする新しい経済学のことです。

例、ダイエットの計画を立てたのになぜかできない、この問いも行動経済学です。

理想の体型になるために、合理的にダイエット計画を立てたものの、いざ、実行するとなるとなぜかできない

この人間行動の不合理さを説明していくものが行動経済学です。

 

1、人は相対性で判断する

では、行動経済学にのっとって説明をしていきましょう。

まずは、おとりの選択です。

他より劣った選択しや、あきらかにえらあない選択肢を提示させることで、意思決定を変化させる手段です。

人間は物事をきめるとき、絶対的な基準ではなく、ほかのものとの相対的な優劣を基準として決定する

 

例えば、松クラス、梅クラスの商品を用意してから、真ん中の竹クラスを用意すると人は真ん中の竹クラスを選ぶのだそうです。

人はこのように相対的に人は選ぶのだそうです。

自分が売りたいものがあるときに、あえておとりを用意することで、

おとりを餌に販売をすることができます。

おとりの選択によって意思決定が不合理になります。

 

2、人は最初にアンカリングする

アンカリングとは

最初に提示された数字、または条件が基準となって

そのあとの判断を無意識に左右してしまうことです。

このアンカーとは船についている錘のことです。

このアンカーを見立てて、この効果をアンカリングと呼んでいます。

これは例えば、

大特価5万円の商品が今なら、50%OFFの25000円ですよといわれ、

余計なこの商品を買ってしまった。

このようなことを指しています。

これは、住宅価格に言えることだそうで

相場が安い町からほどほどの相場の街に引っ越した人は、

新しい相場に合わせないのです。

今まで住んでいた家より、小さな家や住み心地の悪い家に住み、

それまでの相場に見合った物件を選びます。

前の住宅相場にアンカーが打たれているため、このような結果になるそうです。

3、価格にもプラセボ効果がある

あなたに質問です。

風邪に聞くのはどちらの薬が効くと思いますか?

A、医者の薬

B、市販の薬

ほとんどの方が医者の薬と答えると思います。

これがプラセボ効果といいます。

 

別の例で例えますと

大学の事務の入り口に待機して、栄養ドリンクを売るという実験を行いました。

同じものですが、1は通常の価格、2は半分の価格で売ったそうです。

そうすると、1の栄養ドリンクのほうが、疲労感が回復したとの結果ができました。

同じのものなのにです。

これが、プラセボ効果です。

4、報酬をもらうと楽しくない

これも不思議な行動経済学です。

人は、もともと無償のことで働くことには寛大です。

そこに、報酬が発生してしまうと、途端に、

やる気を失ってしまうという矛盾を持っています。

 

人々はお金よりも信条のために熱心に働くことが根底にあります。

これは社会規範と市場規範という言葉で考えられるそうで

社会規範とは

人からお願いされることをここでは指し、

例えば、本を運ぶから手伝ってのようなことで

友達同士の話や約束のようなものです。

お返しの必要がないのが特徴です。

 

もう一つ

市場規範は

賃金、契約、報酬、利息、対等な利益を表し

報酬がある、お返しがあることが特徴です。

 

これは例えば

全米退職者協会が、1時間当たり30ドルの低価格で困窮している退職者の相談に乗ってくれないかと弁護士に声をかけたところ、誰も協力はしてくれませんでした。

ところが、アプローチを変え、困窮している退職者に無報酬で相談に乗ってくれないかと声をかけたところ、多くの弁護士の協力を得られました。

まさかの1時間30ドルよりタダのほうに軍配が上がりました。

これを行動経済学によって説明すると

お金の話が出たとたん、人は市場規範が生まれ、市場での収入に比べ、30ドルでは足らないと考えたのが原因です。

しかし、無報酬という前提で話が進むと社会規範が生まれ、引き受ける弁護士が出てきたという理屈なようです。

人間は本当に面白いですね。

つまりこれは、

人はギブアンドテイクを求めながら、報酬が出たとたんやる気を失ってしまうという側面を持ち合わせた生き物ということが言えます。

まとめ

1、おとりをビジネスでいかしてみましょう。

2、最初の価格を前提に戦略を考えましょう。

3、思い込みの力は絶大であるということを覚えておきましょう。

4、報酬は必ずしもひつようではないということを知っておきましょう。

この本からは、実に人間というものは面白いなと考えさせられる本でした。

一方で、人間の行動は不可思議でありますが、

それでもある一定の原理や考えがあることを知っているとこれから先

ビジネスで役立つかもしれません。

ぜひ、この本を手に取ってみてください。

それではノシ

 





 

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zan
金融や経済について勉強中のサラリーマンです。MTG、ガンダム、ライトノベルが大好きです。ただいま、色々なことを無差別に情報収集、発信中です。投資やメルカリを始めています。現在色々なことに手を出しています。趣味で風景撮影もやっています。皆様よろしくお願いいたします。
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