今回は「眠れなくなるほど面白い社会心理学」をご紹介いたします。
あなたは以下の悩みがありませんか?
対人関係について
生きづらい
もしこんな悩みを持っているとしたら、その解決のヒントが見つかるかもしれません。
ちなみに、心理学が好きな人にもおすすめです。
また、別件ですが、
以下の本もおすすめしています。
読んでいただければ幸いです。
目次
作者紹介
亀田達也 氏
1960年生まれ。
東京大学大学院社会学研究科修士課程、イリノイ大学大学院心理学研究科博士課程修了、Ph.D(心理学)。
現在、東京大学大学院人文社会系研究科社会心理学教室教授
上記の心理学を学び続け、教授をやってらっしゃる方が今回の書籍を執筆されております。
本の内容
この本は以下のような内容になります。
「社会心理学」は、心理学の中でも重要かつ人気のジャンルです。
個人同士の協力、競争、攻撃、援助など「他者との関係」、そして集団・組織など個人を取り巻く「社会との関係」をテーマとする「社会心理学」をわかりやすく、かつ堅苦しくならないように図解・イラストを用いて紹介しています。
「社会現象と心理学」、「職場における心理学」「社会のあり方と心理学」など、現代日本において興味深く読める身近なテーマを立てて、さらにこれまで行われた心理実験と結果など、「心理学」全般の内容を誌面に取り入れて解説します。
この本はずばり、集団や社会の中の個、対人関係を「心理学」から読み解く1冊です。
書評
この本では社会心理学の基本を学ぶことができます。
社会心理学とは
個人 に対する 社会 活動や相互的影響関係を 科学 的に研究する 心理学 の領域の一つ。
とされており、
社会の中での人の行動や心理を解き明かすことを学ぶ学問でもあります。
これは、人間の無意識化の行動も解き明かすことにつながる学問のようです。
この本のポイントです。
社会心理学について学べば生きる上で有利である
・認知的不協和
・一貫性の原理
・おとり効果
・流行りの裏側
・互恵的利他性
などについて知ることで、生きる上での損を減らすことができます。
ここでは、
1、社会心理学とは?
2、5つの社会心理学
3、損しないための対策
の順でポイントについてお話をしたいと思います。
1、社会心理学とは?
社会心理学とは心の動きや行動の法則を解き明かし、理由を研究する学問だそうです。
例えば個人の心理、社会現象など
単純な心理ももちろんそうですが、社会に生きづらいなどの悩みに関しても
ひょっとすると答えが見つかる学問かもしれません。
あなたが社会心理学を学べば、
生きる上での損を減らすかもしれません。
これは、無意識化の行動なども知ることができるため、あなたの行動や相手の無意識を知ることにつながるため、ひょっとする生き方を助けるあるいは、変える手助けになるかもしれません。
そんな学問が社会心理学だと思います。
2、5つの社会心理学
ここでは、社会心理学を少し知ってもらうために5つのことをご説明したいと思います。
それは以下のことになります。
・認知的不協和
・一貫性の原理
・おとり効果
・流行りの裏側
・互恵的利他性
それでは、ひとつひとつ解説をしたいと思います。
・認知的不協和
これは、知っている人も多いかもしれませんが
以下のことを指しています。
これは、自分の心の中に矛盾を抱えた状態で発生することで、
人はこの無意識の矛盾を解決しようと動くようです。
例えば、喫煙者を例に挙げますと
健康に悪いのに喫煙するということは矛盾した行動です。
この認知的不協和を解決するためにどうするか?
これは、こう人は考えます。
我慢している方が体に悪いと自分に都合のよい解釈を行い、喫煙を肯定します。
またブラック企業の件も例に挙げられるのですが、
ブラック企業がやりがいを搾取するために報酬を低く設定することがあります。
この報酬が低いがポイントです。
報酬額低いと、人は生産性が上がったり、楽しさを感じられるようになります。
報酬が低いことは人間の脳にとって、とんでもなくストレスの高い状態になります。
この最大限の認知的不協和が発生した際に人はこう考えます。
俺は、年収が低いけども頑張っている!!!!
とか
この仕事には価値がある・楽しいに違いないという錯覚を感じること
などが発生します。
・・・恐ろしいですね。人間のこのまさに無意識の行動は。
話を繰り返しますが、そのため、報酬が低いほどやりがいを感じるのはこの矛盾の解消のための結果のようです。
・一貫性の原理
これも知っている人が多いかもしれませんが
以下のことになります。
人は自分の行動に一貫性を持とうとすることです。
これは、発言や行動などを一致させることです。
例えばですが、
1回見始めた映画をたとえ面白くなくても、最後まで見ようとすること
あるいは
真面目キャラが定着したら、それを貫くこと
などが分かりやすい例です。
このような自分の行動発言、態度一貫させるようにする原理のことです。
これにはどうも理由があるようです。
それは以下の2つになります。
1、一貫性のある人の方が信頼されるから
2、意思決定を簡単にできるから
この二つだそうです。
これをもう少し詳しく説明をいたします。
1、一貫性のある人の方が信頼されるから
なぜ、信頼されるのか?
それは一貫性のある人の方が分かりやすく、生き残ることができたということが
その理由に当たるそうです。
そもそも、人は社会的な生き物です。
昔から人は一人では生きていけません。そのため、社会に適応する、コミュニティに所属し周りから信頼される必要とされる、あるいは居場所があることが生存の条件でした。
そのため、その人たちとうまくやるために、わかりやすく、あるいは、居場所をつくるために一貫した行動をとることがもとめられ、結果として生き残ることにつながったようです。
発言や行動に一貫性がない人はどうも淘汰されてきた歴史すらあるようです。
そのため、わかりづらいとなる一貫性のない行動は排除されるようになり、
一貫性があることが大切になったようです。
・・・あなたは発言と行動は一致していますか?
正確には一致するように人前ではこうどうしていますか?
これ、集団生活をする上で大事かもしれませんね。
2、意思決定を簡単にできるから
なぜ、意思決定を簡単にできるか?ですが、
そもそも、意思決定にはエネルギーを使います。
一部の人は意思決定には回数の上限があり、1日の意思決定の回数を減らすために
同じ服を着るという有名な言葉が残るほど、意思決定というのはエネルギーを使うようです。
この意思決定を簡単にするために、一貫性があるそうです。
また、一貫性が生じやすくなる場面もあるようです。
これは他人の注目を集める行動です。
1度人からの頼みを引き受けると断りづらくなること
禁煙をすると人に言うと、あるいは一緒にやることで禁煙の成功率が上がるということもあります。
これらは、ビジネスの場に応用して使えます。
例えば、最初にわざと小さな頼みをお願いしてやってもらい、その後、本命の大きな仕事をお願いすることなどです。
これは、ちょっとお話をよろしいでしょうか?
みたいなことすら頼みを聞いたことになるようです。
これから、大きなことを言うと成功率が高いようです。
もちろん、無理無茶はありますが、結構これがうまくいくようです。
・・・何か小さなことをお願いされたら警戒しましょう・・・というのは、人が悪いでしょうか・・ただ、何かの伏線があると勘ぐるくらいは許されるでしょう。
ただ、逆にあなたが利用する分には大いに賛成です。
何よりも人の頼みは気を付けましょう。
逆に人に頼んで、助けてもらいましょう。
その際はぜひ小さいことから・・これをお忘れなく
・おとり効果
この効果は、人は物事を相対的に判断するということです。
これは、お弁当を例に説明します。
お弁当を松・竹・梅の3ランクに分けます。
そうすると竹ランクのものを人は選びやすいそうです。
これは、下のランクのものでは、満足がいかず、かといって上は高すぎる
だから、真ん中が自分にはちょうどいいという心理からくるようです。
ちなみに、気を付けてください。これは、小売業をやっている人をはじめ、一部の人は熟知している心理です。
そのため、売る側は原価の一番低く利ザヤが取れるものを、あえて竹ランクにすることがあります。松や竹などはあくまでもおとり、一番儲かるモノを竹に設定するということです。
お弁当などはまさにその典型例です。
・流行りの裏側
この流行りというものは、社会心理学がうまく使われています。
ちなみに、そもそも流行りというものは、
皆さん知ってのように、人為的なものです。
ファッションなどが特にわかりやすいですよね。
この色がはやる、などはその典型例でしょうね。
流行りを作る人は、ターゲットを決めメディアを使い、群衆を煽ります。
ちなみに、もちろん、全てがそうではありません。
作品やファッションそのものが素晴らしいことも、ありますので、誤解しすぎないように気を付けてください。
さて、この流行りですが、
これは先ほどお伝えしたとおり、社会心理というものが大きく関与しています。
この関与している部分は
それぞれ
人の独自性
人の同調性
これをうまく使っています。
独自性とは、人と違うことがしたい、自分は特別でありたいことを指し
同調性とは、人と同じことをしていたい、仲間でいたいということを指します。
人は、この2つの強弱で行動が変わります。そもそも両方備えています。
その中で、独自性であれば行動は2パターンの行動が考えられます。
流行りであれば、
流行りの先取りか
流行りに逆らうか
これです。
流行りを先取る人は、人より早く流行に乗れることが楽しい人です。
最近だと鬼滅の刃を、私は原作を最初から知っていたという人がそれにあたります。
ちなみに逆らう人は鬼滅の刃を見ない人が当たります。
同調性の高い人の行動パターンは
はやってきたら、自分が乗る、鬼滅の刃がはやってきたら、テレビで見るような人です。
さて、流行りを鬼滅の刃で大分乱暴に説明しましたが、このような形であらわされるようです。
さて、流行りとの賢い付き合い方になりますが、
社会現象の仕組みをきちんと理解し、自分自身が合理的に動くことかもしれません。
極論ですが、独自性も同調性もどうでもいいから
自分にとって利益をもたらすかを基準に考えると踊らされないかもしれませんね。
鬼滅の刃で例えると、鬼滅の刃を知ることで、利益がある、会話の種になるとか、小売りで売ることにつなげられるなどから、読んでみる、見てみるなどの行動がそれにあたると思います。
・互恵的利他性
これは、ごけいてきりたせい、と読みます。
この互恵的利他性とは一貫性の法則と似ているところがあり、
人は社会的な生き物であります。
人とうまくやる必要があります。
例えばこれは、人から何かされたら返すこと
ギフトをもらったら、ギフトを返す
ギブアンドテイク
みたいなことを表します。
これは、大変極論ですが
贈り物をして、返してくれないというのは、あまり気持ちのいい話ではありませんよね。
借りを返すということばもあるように、人に恩を感じたら、必ず返すということは非常に対峙です。
返しすぎな方がかえってちょうどいいと感じるくらいです。
さて、この互恵的利他性はとても重要です。
これは、この法則があることにより
ギバーが得するという法則があります。
ギバーとは与える人という意味です。
人は、このギバーということから3つに分けることができます。
ギバー
テイカー
マッチャー
の3つです。
これは、それぞれ以下のことを表します。
ギバーは与える人
テイカーは奪う人
マッチャーは相手に合わせる人
と考えてください。
上でも言いましたが、人は与えすぎるくらいがちょうどいいというのは
この3つのことからも言えます。
ちなみに、何十年もの月日で考えた場合、ギバーが実は大変、得な生き方です。
これは、人というものは似たものが集まる傾向があります。
・・・あなたにも心辺りがありませんか、あなたの周りの5人の人があなたの平均の年収だとか、同類相哀れむとか・・・これは少し違いますね。
しかし、人は同じ人が集まるモノです。
ギバーはギバー同士で集まります。
知識もものも与え合うと増えます。特に知識や経験を共有すると人の数だけ増えていきます。
あなたはどの特性でしょうか?
テイカーになっていませんか?
ギバーを目指していきましょう。
あなたは与え受け取る価値のある人だと思います。
それは、この記事をわざわざ読んでくれているあなただからこそ、
少なくとも私はそう感じます。
3、損しないための対策
さて、それでは、いよいよ、損しないための対策です。
これは、学び続けることと
合理性を鍛えること
だそうです。
上の法則にもありましたが、
社会でうまくやるというのは、難しいものですが、
社会心理学に乗っ取れば、なんとかなるかもしれないこともあります。
例えば学ぶことです。
学ぶことで成長するということはもちろんそうですが、
知識を得ることで、
日々の行動や、判断を変化させる材料を得ることができます。
ちなみに、常に意識する必要はありません。
学ぶことで自然と知識にストックされるものです。
この知識が無意識化であなたの行動を変えることにつながります。
もう一つの合理性を学ぶことです。
上でもありましたが、何となくではなく、
あるいは心理や感情に流されるのではなく、
合理的に判断をすることができれば、損することは大分減ります。
感情が爆発する、特に怒りによって失ったことがある人は
なおのことわかるのではないかと思います。
多くの人は感情がコントロールすることができます。
もしできなければ、それこそ、合理的に考え行動するのが一番です。
人は合理的な判断の積み重ねることで豊かに近づくになると思います。
学ぶことは単純です。
本を読む、ブログを読む、YouTubeを見るでもいいかもしれません。
ただ、それよりも、様々な形で人と対話することがいいかもしれません。
公理性を磨くには
脳の前頭前野を鍛える必要があります。
前頭前野は賢さに通じる部分であり、論理的思考をはじめとする
様々な思考
あるいは行動や感情のコントロールなどを司っています。
前頭前野を鍛えれば、目先の欲を抑えて、未来につながる行動ができます。
さて、肝心の鍛える方法ですが、まずは生活の見直しからです。
この土台ともいえる部分を見直すことが、一番大事です。
これは、睡眠・食生活をきちんとすること
場合によっては禁煙、禁酒などもそうですし、運動することこれにつながります。
脳と体のパフォーマンスを上げる当たり前のことをすることが大事です。
その上で、価値観をはっきりもつことも重要かもしれません。
これにより、前頭前野がきちんとはたらくことで、
あなたの合理的な行動、判断につながります。
そのうえで、考えることが大事です。
考えることは何でもいいです。
例えば、ゲームを考えてやるでも十分OKです。
仕事も遊びも一緒かもしれません。
ただ、現代では土台を軽視している人が多いです。
あなたの自己コントロールはあなたが思うよりも大事です。
まとめ
さて、まとめになります。
社会心理学とはについて、少しお話をさせていただきました。
改めまして、
社会心理学とは、社会の人の心の動きや行動の法則を解き明かし、なぜそうなるかを研究する学問であること
5つの社会心理学について、実はどれも聞いたことがある事ではありませんか?
私たちは、日ごろ、このことに大きく左右されることが多いと思います。
この定義をきちんと知り、あなたの合理的な判断の材料にしてほしいです。
そして、損しないための対策ですが、
知識をつけ、人らしい行動をすることで変えることができます。
当たり前に学び、良く寝て、よく食べ、よく運動をする
これをきちんとすることであなたのパフォーマンスは本来のものを発揮でき、
合理的な行動判断から豊かな人生を送ることができるはずです。
最後は至極当たり前のことで着地してしまいましたが、
ぜひ試してみてください。
あなたが自分の人生を豊かにコントロールできるようになることを
心よりお祈りして、今回はお開きにさせていただきます。
最後にほかの本もご紹介をさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
それでは